「失礼します。」 ママとあたしは座布団に腰を下ろして。 「こんなバカ者ですが多栄ちゃん宜しくお願いします。」 義人パパの言葉に、 「は、はい!こちらこそ宜しくお願いします。」 焦るあたしは早口で声が裏返った。 「バカ…。」 緊張しているあたしに義人が笑って言った。 堅苦しい話にはならず義人パパのお陰で和やかな雰囲気になる。 引きつった笑顔のあたしもいつの間にかその場に馴染んでいた。 ガラっ。 開いたドアに皆が注目した。