「多栄が居なくなると、寂しくなったゃうわね…。」 「お願いします!」 「ウソウソ!」 クスッと笑うママを見て一気に緊張が溶けたあたし。 「え?」 拍子抜けた顔をした義人。 「義人君、この子バカで何も知らないけど…。幸せにしてあげてね。」 「は、はい!」 そこから話は穏やかに進み、来月に義人の家で結納を交わす事になった。 ハンカチで額の汗を拭う義人は相当、緊張していたみたいだね。 あの、怠い態度の義人はどこへやら? 随分と変化したね? ぷっぷっ…。