蹲っていたあたしに向かって来る足音が聞こえる。 その足音はあたしの前でピタリと止まった。 ゆっくりと顔をあげると、そこには梨香ちゃんの姿。 「どうしたの?」 優しく声を掛けてあたしの隣りに座った。 義人クンに言われた事と、自分の気持ちをゆっくり伝えた。 ふぁ~。 髪を撫でられたあたしはその梨香ちゃんの手が優し過ぎたのと、安心させてくれるのとで、何とか落ち着きを取り戻す。 「多栄?多栄は多栄じゃん!」 その言葉にグッときた。 だよね。 あたしはあたし。