「眠いのか?」 一人の男の子に声をかけられる。 せっかく鮮明になって来た記憶がまた遠のいていく。 「いや、眠くないよ。考え事してただけ。」 「ふーん!」 その子はあたしの隣りの席に座った。 そして、 「久し振りにしゃべったな?成田とまだ上手く行ってるのか…?」 この子はまだあたしが義人クンと付き合ってると思ってるんだ……。 記憶喪失になった事もクラスの皆は知らないんだ…。 あたしはその子に、記憶が無い事を言った。 「あたし…。事故にあってから記憶……無いんだ。」