色んな機械の音だけが病室に響き渡る。



手を握っても、握り返して来ない。


可愛い、綺麗な顔が台無しだ。



多栄の顔に近付いた。酸素マスクが少しだけ曇った。


息はしているみたい。



それを見て、少し安心した。



優しく髪を触っても、ただ目を閉じている多栄。



なんでこんな事に…?



怒りが込み上げてくるが、多栄が無事だったんだ。



だから、今は目を覚ます多栄を待つしかない。



それから毎日、多栄に会いに行った。



3日経っても、まだ目を開けない。