「義人クン。いつもありがとう。」 そう言って部屋に入って来たのは、あたしのママらしい。 ママさえ、わからなかった。 でも、今では記憶が無いものの、ママと義人クンと梨香チャンは覚えたよ。 この三人は、良くお見舞いに来てくれるんだもん。 ママは、着替えを持って来て、 「来週、先生が、一日だけ家に帰って良いんだって。」 ニコっとしてるママ。 「ホントに?」 「うん。ホント!」 少しでも、今までのあたしがわかるかもしれない。 少しでも、記憶が戻るかもしれない。