Two Strange InterestS

 緊張? 何を今更?
 目で訴えた質問に答えるように、新谷氏は少し間を置いてから、

「いや、その……昼間にこうやって過ごしたことって、あんまりないよなぁ、と……」

 スイマセンね、昼間はゲームに興じることに生きがいを感じてますから。

 ……という自虐突っ込みは、心の中で。声に出すのは申し訳なくて(だって、一目散にパソコンの前に座っているのは間違いなく私だし)、謝罪の代わりに、彼にもたれかかってみた。

「沢城?」

「……たまにはいいでしょ? バイト前のエネルギー補充よ」

 そういう、「すっごく意外です」な声で名前呼ばなくていいよ。やってる私が恥ずかしくなるじゃない。

 無言の私に、彼もしばらく黙ったままだったが……不意に、ズボンのポケットをゴソゴソとまさぐり、

「渡したいものがあるんだけど」

「へ?」

 唐突に、私の前の前に銀色の鍵をさらす。
 特に飾り気のない、ごく普通の鍵である。どこの部屋が開けられるのかは知らないけど。

「鍵?」

「そ。この部屋の合鍵なんだけど、沢城に預けたほうがいいかと思って」



 ……え?


 …………えぇ!?