ぜりー えっぐ ―スマイル リズム―

ー・し・∠・〆・ξ・⊂・∽ 色々な種類・形や色の髪の毛が、人の居ない廃墟の床に広がり落ちていた。
塵と一緒に成り、汚れていた。 汚なかった。

何処からか、太く短い棒が"欽ちゃん走り"みたいに空中を浮遊し、揺れながら出て来て、中空に文字を書いた。
「ショータイムスタート!?」

髪の毛!?が、そこかしこで動いて!?いた。
しかし、線が細く目視では、何が何だか判らない状態だった。
上から、黒い雨がナイアガラのように降って来た。 部屋中が真っ黒く成る。

弱い魚が強い魚から、身を守るように髪の毛が色々な蛍光色を放って楕円形を作り、時計回りに回っていた。
上下左右に動く生きた蛍光灯といった未来型電気を造っていた。
回転を変えたり、点滅したり、形を変えたり、分離や合体をしたりする。

そして、また再び暗く成った。
止めたのか、終わったのか、長い時間 遠近間のない暗闇が続いた。

中央付近に小さな小さな点が現れた。
微妙に揺れながら、わずかに光を増し、大きく成っていった。

光が飛散し、そこら中で繊細な雷を広げ、多彩な色を現して消えていくといった感じが永遠!?に続いていく。
しかし、無音だった。

定期的に終わり、また同じようなパターンが行われた。
これは、人間が見た事がない世界を映し出していた。

夏場になると子供に戻れ、見る事が出来る線香花火を真下から見ていた物が、光の点や線、色や濃さでアートされ、描写されていた芸術作品だった。

ひと夏の恋人同士の思い出に成るくらい綺麗で美しかった。
聞こえないはずの音が聞こえて来る・・・見とれる・・・心に残る。