私は思わず木で出来た立体のパズルのおもちゃを手に取った。



「かわいい。」



「そうかい?気に入って貰えたかい?」



「はいっ!」



おばあさんはニッコリと微笑んだ。



「おばあさんはここお一人でなさっているのですか?」



「そうだよ?」



「旦那さんは?」



「いるよ?心の中に・・・ね。」



「淋しくないですか?」



「そりゃ、淋しい時もあったさ。



 でも、私はまだ生きている。未来がある。



 だから、淋しがってなんかいられないんだ。



 私は、このお店が好きだ。


 
 好きな事を出来るって幸せだよ?



 私はお爺さんとの思い出と共に、



 これからもこのお店を守り続けるのさ。」