おれの恋



近くまで行くと、向こうが俺に気付いたのか
静かな住宅街に、大声が響いた


「光ーー!!」


この声は…空かよ〜



走って駆け寄ると、風呂上がりなのか

濡れた髪のまま、家の前にいた。



『こんな所で何してんだよ?風邪引くぞー!』


「んー?外の空気吸いたかっただけ〜」


『中入んぞ〜』


中に入ろうとしたら…腕を引っ張られた


「待って!!!」


『え?どうした〜?また、何かあったんか?』


「着いて来て…」

そう言って、俺の前をスタスタと歩いて行く空。



『こんな時間に何処行くん?』


「いいから!黙って着いて来て!」


『あ…はい…』


空には、めっきり弱い俺


(情けねぇ〜笑)




着いた先は、この間と別の公園。


夜の11時って事もあって…

辺りは《しーん》としてる。



並んで、ベンチに腰をかける…



『どうしたんだよ?』





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