「それじゃ…アタシ行くわ。今日はオカンの所に泊まるね。げん…き、でね。」
そう言って、玄関へ向かう空の背中を
引き止める事も出来ず、口を開く事も出来ず
ただ、ポーッと見届けた…。
バタン…
玄関のドアが虚しく閉じ、俺の視界から
完璧に空の姿を消した。
何で、空の幸せを喜べないんやろ…
相手が俺じゃないから?
ウジウジすんな!!
頑張って!!
本能が、そう伝えて来る。
“お姉もお兄も幸せになってもらいたいの!”
“光も空も親友やと思ってるから、2人とも幸せになって欲しいんや…”
“顔だけじゃなくて、涙まで一緒なんやな…?笑”
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