おれの恋




ガラス製のテーブルを挟んで、向かい合わせで座る。



離れていた間の、5年間の話をした。



茜の事も、海と雪の事も、大和が結婚した事も、貴史の事も


これでもかって位に喋った。







次は、空の事を聞いてみる…



「アタシ?今ね、静岡にいるの。」


『し、静岡!?ばあちゃん家じゃないん!?何で静岡!?』


「仕事で行ったんやけど…先月一杯で辞めちゃったの。」


『そうなんやー…』















話に夢中で気付けば、夜になり…

眠たそうな顔をする空。



『今日、泊まってくやろ!?』


そう聞くと…首を横に振り、空の顔色が変わった。



「アタシ…今日はちゃんと光と向き合って話がしたかったの…。」


『ん?どう言う…こと…?』


「アタシね…結婚するの…。やけど、その前にどうしても光に会わなきゃ!って思ったから、来たの…」



け…っこん……?



『えっ…?』


「光の事も理解してくれてる人…。ちゃんと話て来いって、送り出してくれたのも彼…」



またなんか……。

やっぱり、一緒になれない運命なんやな…



「ねえ…?思ってくれて、ありがとう。アタシと出逢ってくれて、ありがとう。」


そう言って、昔と変わらない大きな瞳から

ポロポロと涙を流す空…。








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