おれの恋



翌日、昼休みに茜の父親に電話をして大まかに話すと
次の日曜日に話をしようって事になり、その日を待つ…。



日曜日までの間にも、茜と話をしても

『離婚』「嫌や」の平行線のまま。








……日曜日


リビングには、オトンにオカン

それから茜の両親と俺等の6人が揃い

話し合いが始まるーー。



『回りくどいの嫌なんでハッキリ言います。離婚させて下さい。』


ピリピリした空気の中、一番最初に口を開いたのは俺。



面倒くさいって顔をするオトンに
呆れて、お手上げって顔をするオカン。
俯いたまま顔を上げない茜も、次第に顔色が曇ってくる茜の母親も父親にも
俺の真剣さが伝わってくれたら、それでいい。



「茜?光君から聞いたけど…本当かい?」


やっぱり、自分の娘だからだろうか…おっとりとした口調で茜に問いかける茜の父親。

そんな父親の問いに、これまた正直に頷くだけの茜…



茜母「何で…何でそんな事するの!?」



今は、何でそんな事をしたかが問題じゃなくて

俺達の将来が問題なんやって!!



茜「ごめんなさい…」


ここに来て、初めて謝罪を口にするけど…反省してないと思う。

だって、悔しそうな顔で握った手を震わせてるんやで?

ほんまに反省してる奴が、そんな顔するか?



やけど、そんな茜を見て…茜の父親が

「茜も反省してるみたいだし…今回だけは許してやってくれないかい?」なんて言うから

茜の顔が一瞬だけ明るくなった。



『今回だけ?散々浮気されて、挙げ句…勝手に借金まで作られて、しかもそれが男とのデート費用?笑わせんなよ?どうやって許せっつーんだよ!?』


強気に行くけど、過去を辿ると…浮気については俺も強くは言えない…

やけど、空と幸せになるって約束したんや!!

茜と一緒にいても、俺は幸せになれない。

だから、ここで引く訳に行かない



「光!!ちょっと落ち着きなさい。言葉遣い…悪いわよ。」


『だから?』







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