おれの恋



━翌日━


朝から、気まずい空気が流れる我が家…


イライラしっぱなしのオカン。



原因は、昨日…話をする約束をした空が帰って来ないから。




隣で眠る茜を起こさない様に、そっと起き上がると

バイトに向かう準備をし、家を出た。



朝起きないとか…どうなん?って感じやけど

昨日は、帰って来たのが遅かったから仕方ないんかな…?




ーー………




バイトが終わり、薄暗くなった道のりを急ぎ足で歩いた。


もしかしたら、空が帰って来てるかもしれへんし…




玄関を開けると、空の靴がある!!



そのままリビングへ一直線に向かい、ドアノブに手をかけ…中に入ると



バサッ…



持っていた鞄を落とし、そのまま動けずにいた…



『ッッツ…………。』



だって…目の前にいる空は

腰よりも長かった髪の毛を、肩までバッサリ切り

背を向けたまま、俺を見ない…



「あら、お帰り。そんな所に突っ立ってないで入りなさいよ。」


オカンの声で我に返り『あぁ。』なんて言いながら

"何ともない"って雰囲気を出しながら

空の髪が気になって仕方ない…。





「空さぁ、昨日どこ行ってたん?」


一番最初に口を開いたのは…オカン。


「貴史ん家。」







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