二次会、三次会と終わり
これでもかって位に浴びるほど飲み続け
嫌な事も辛い事も…楽しかった事も
全部全部、忘れたかった。
そんな時、ポケットに入れっぱなしにしていた携帯が震えてる事に気付いた。
━着信*オカン━
静かな場所に行き、仕方なく電話に出た…
『はい?』
「あ、光?空 そっち行ってるん?」
『いてない。海たちと帰ったで?おらんの?』
「はぁー…。あの子ったら…話するって言ったのに。ドコ行ったのかしら…」
また、何かややこしい話し合いっすか?
このオバサンも懲りひんなー…。
『俺に言うな。忙しいから切んで』
ピッ…
電話を切り、そのまま店の外に出る。
11月の夜風が、酔って火照った体を冷ましてくれた
『ふぅー…。』
携帯を開き、電話帳から空の名前を出し
発信ボタンを押しかけて…手を止めた…
さっきの空を思い出すと…ボタンひとつ押せない。
"開いて・消して" を繰り返して、悩んだ挙げ句…
プルルルル〜〜
掛ける事にした。
呼び出し音が、俺を焦らせる…
『出てくれ…。』
ガチャ…
「はい…?」
電話に出た空は、さっきまでの低い声と違い
いつもの空の声
『あ…空?俺やけど、ドコにおるん?』
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