おれの恋



空の元に向かい、一応…気を使って

ドア越しに喋る



『一人で入り〜や!!』


「嫌や!!早く入りなよ♪」


ガチャ…


浴室のドアが、ゆっくり開かれて

こもった湯気の向こうに空がいる。



『いやいや〜帰って来たら困るから遠慮しとく!』


「グダグダ言うてる時間が勿体ない!もう、こんな事なくなるねんで…?そこまで拒否せんでもいいやん…」


湯船に浸かり、顔だけ出した状態で言って来る…


頬を膨らませて、少し寂しそうな顔をするから…思わず『わかった…』って言うてもうた…。




諦めて、風呂に入る俺…


体や頭を洗ってる時に、やたらと視線を感じて

空の方を見ると…目が合う。



『そんなに見られたら、照れるやん!笑』


「んー?アタシ達、洗う順番まで一緒なんやな〜って(笑)」


『真似すんなよ(笑)』


ほんまは、空と被る全ての事が嬉しいのに
そんな事を言うキャラじゃないから、恥ずかしくて言える訳がない。笑








「もっと、そっち寄ってや!」


『これ以上、無理やて!!』



さすがに、大の大人が2人で浴槽に入ると
有り得ないくらい狭い!!



向かい合わせで座り、触れる距離に空がいるから

手を伸ばして、空の手を取る









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