おれの恋




箱から指輪を出し、茜の薬指にはめる…



そんな姿を目の前で見てる

空気の読めない妹2人は…

「キャーキャー」大騒ぎしてる。



(アイツら…やかましいんじゃ!)


特に、海!!


「お兄〜やるやん♪」って…


家だったら、絶対に殴ってそう。




「ありがとう!!」


そう言って、薬指に光る指輪を
まじまじと見つめる茜…。




『ちょっと…2人の様子見てくるんで…待ってて下さい…』



オカンも…こんな時に怒らんでもええがな!!



何処で話てるんやろ?と思い…トイレの方を見に行くと…



『おった…』


コッソリ近づくと、話し声が聞こえて来て
盗み聞きをする。




空「まだアタシの事、監視したい訳?ジロジロ人のこと見て…相当、暇なんやな。」


オ「もっと愛想よくしなさい!てか、もう光の事は諦めなさい!」


外で…しかも、人が通るトイレの前でする話なんか?



空「だからさ〜何もないって言うとるやろ?しつこいで?」


オ「いや…あんたは何しでかすか分からないから。残念ね〜」


空「そんな怒ってばっかいると、シワ増えますよ?クスクス」


オ「生意気な子ね。」


これが…親子の会話に聞こえないのは
俺だけかな…?



『ふぅ〜』


静かに深呼吸をして、空達の元に行く









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