おれの恋




「初めまして!お姉さん、光君にソックリですね!!」

若干、興奮気味に話す茜の父親は

隣に立つ茜の母親の肩をバンバン叩いている。


「あら〜双子ちゃんみたい!!ほんまにソックリ♪」


茜の親は、初めて空に会う。

まさか、瓜二つの女が来るなんて思ってなかったと思う。



「こんな所じゃアレなんで…中に入りましょう!」


中に入ると茜が座っていて、俺に気付くと近付いて来た


「光さん!こんばんは♪」


『こんばんは。あっ、この人は姉の空!』


俺の後ろに立つ空を指さし、茜に言うと
これまた…予想通りの反応。



「えっ…ソックリなんですね!!初めまして!茜です。よろしくお願いします!」


目の前で、空と茜が握手してるって…
不思議な光景…。




そんなこんなで、みんな席に着き

"顔合わせ" 会!?の始まり…



「空さんは、おいくつなんですか?」


静かな空間に、茜の父親の声が響く…



「はい?22ですけど。」

顔を "ピクり" とも動かさず、空が返事をする



茜父「いや〜不思議ですな!」


空「何がですか?」


茜父「ほんまにソックリやから、不思議な気分で!」

そう言って、大きく口を開けて笑う…



空「姉弟なんで似てても不思議じゃないですけど?」


チラッと、空の顔を見ると…


不機嫌な顔をしている。







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