おれの恋



会計を済まし、外に出ると
冬の訪れを告げる冷たい風が吹いていた



『さみー!』


「ほんまそれ…てか、コンビニ寄って行こ!!ビール買う♪」


『また酒!?散々、飲んだやろ!!』



どんだけ飲んだら、彼女の酒中枢は
満たされるんやろ?笑



「まあまあ♪」って言いながら

近くのコンビニに入る。



両手にビールを抱えて、嬉しそうにレジに向かう


もちろん♪俺、荷物持ち…。



「行こっ!」


『おう!』



お互い、何も喋らない


いつも、こうだから苦痛ではないかな。

それに空と一緒だったら、沈黙も嫌いじゃない。


姉弟だからかな?余計なこと話さなくても
ある程度は分かるしな!




少しすると、ずっと黙っていた空が

口を開く…



「ひーかーるー!!大好きー♪」


『はっ!?』


いきなり何を言い出すかと思えば…

てか、大声出すから…周りの視線が…。



恥ずかしくて早足になる…




振り返ると、隣にいたはずの空がいない!

よく見たら…さっき大声を上げた所で立ち止まってる(笑)




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