ゆっくりと顔を上げる空…。
『目赤いけど、泣いてないなら何で?』
わざと、意地悪して聞くと
「花粉症」って…8月ですよ?笑
『お前な〜、何年見て来たと思ってるん?嘘ついたって分かるっつーの!!』
「じゃあ、どうしろって言うん?勝手に出て来んねんから仕方ないやん。光達には迷惑かけへんから安心してよ!!」
"もしかして…空も…俺の事…?"
アカンアカン…。期待するな。
そんな訳ないやん?姉弟なんやし…。笑
って、自分で思ってて虚しくなる。
『そら……』
返事に困り…何て言おうか考えていたら…
空が、とんでもない事を言う。
「ねぇ、光?キスしようよ…」
『……………。』
断る理由がない…
けど、まさか空の口から
そんなこと言うなんて思ってなかったから
正直ビックリした…。
ゆっくりと手を伸ばし…そっと、空の唇に触れる…
口から心臓が飛び出るんじゃないか?ってくらいドキドキして
空にも聞こえそうな位うるさい。
9ヶ月ぶりにした、空とのキスは…
俺を欲情させた
「っっん…く、苦しい…」
舌が絡んで、空の吐息に目眩がする
『ちょっと…だけ…我慢して…』
もう…ほんま無理…
頬を染め、目に涙を溜める…空の顔が
更に俺を駆り立てる。
「はぁ……ひ…かる…ま、待ってって…」
『無理。』
俺は、何て最低な男なんやろ?
罪悪感どころか…これから起こるであろう事に期待すらしている。
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