おれの恋




『さむ…』


余りの寒さに目を覚まし、エアコンの電源を切る


ふと、時計を見たら4時を回った所で

『まだまだやな〜』って思った、その時…


バタン…と、空の部屋のドアが閉まる音がした。



空の部屋の前に立ち…深呼吸をする


『ふぅー』


当たり前やけど…今までは、ノックをしても返事が来なかったのに…今日は中から空の声が聞こえるから、不思議な気持ちになる。


コンコン


「はい?」


『入んで〜』


そう言って、返事を待たず中に入ると
化粧を直してる最中なのか、俺と目も合わせず…鏡と睨めっこしている。



「部屋入んの見られたら大騒ぎなるんちゃうの?」


『空?こっち向いて…』


空の態度が、なんか不自然…


「無理!化粧直してる途中やから〜」


心なしか…声が震えてる様な気がして
空の手の上に、俺の手を乗せると…
徐々に空の顔が俯いて行く。



『ねえ、こっち向いてって…』


「見ないでよ。」


ポタ…


俺の手の上に水が落ちた…。



『また…泣いてるんか?』


もう一滴、手に涙が落ちて来て


「な、泣いてないし!」


それでも、まだ…認めない空。



『あんま泣くな…空が泣いてたら俺も辛い…』







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