おれの恋



「てか、アノ人は?光以外おらんの?」


『あ?美容院だと〜。ってか、独り言は心の中で言いなさい!さっき来たのが俺じゃなくてオバハンやったら、また大騒ぎやで!?』


「ゴメンゴメン!」


ほんまに分かってるんやか?

ここで、また大騒ぎになって…ややこしくなったら
ほんまに、次はない。



隣に座る空が、俺の肩にちょこんと頭を乗せる


たかが、これだけなのに…脈が速くなるのが自分でも分かる…


(中学生かっつーの!笑)


だけど、幸せに浸ってる場合じゃない…


『離れなさい!オバハン達、そろそろ帰って来ると思うし!!』


「そうやな…」


珍しい…絶対に「ケチ!」って言われると思ったのに…。



「あたし、自分の部屋におるわ♪」

そう言って、リビングから出て行った。




『やばかった…』

一人になったリビングで、ソファーにもたれかかる



抱き付かれた時、思わず

"好き"って言いそうになった…。


『アカンアカン!!』


俺も独り言…多いから、空のこと言えないよな(笑)




こんなに好きなのに
こんなに大好きなのに
こんなに愛してるのに

何で伝えられへんのやろ…



それは、自分が一番よく分かってる事やけど…

誰か教えてくれよ?


好きな人に "好き"って言えないなんてさ
切ねえよなー…。










.