嫌や
諦めろ
嫌や
諦めろ
って、頭の中でリピートで流れてる…
リビングの外から、オカンの甲高い声が聞こえて来て
徐々に、現実に戻ってくる。
『さぁ〜てと…出よ…』
これから茜と会い、もう一度…茜の気持ちを確かめたい。
だって、茜はまだ18才やで?
むしろ…人生これからって年やし
そこら辺は一応、俺なりに気を使ってるつもり。
嬉しそうに電話をしているオカンを無視して、玄関に一直線に向かう。
「どっか行くん?」
話かけて来んなよ!!
電話に集中しろっつーの。
『あぁ。行って来る』
これが、空との待ち合わせやったら
無意識にスキップでもしそうな位
ルンルン♪なんやろな〜
想像したら…笑えて来た!
『きもっ…。笑』
実際、スキップなんてしないけど
それ位、俺の中は空で一杯って事やな…
なぁ…空?
俺の事、褒めてくれっか?
それとも、何してんねん!って怒るか?
ギリギリになって、空が知った時
「おめでとう」とか言われたら
切ないよなー…。
『はぁー…。』
幸せって、こんなにも遠いもんなんやな。
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