おれの恋



「あんたと空よ!!せっかく離したって言うのに…安心できないのよ!!」



バチーン!!



思わず手が出てもうた…。


目の前のオカンは、頬を押さえながら
ビックリしている。



『姉弟が仲良くて何がいけないんだよ?海や雪も一緒じゃねえか?何で空だけ目の敵にすんだよ?』


「母親に手上げるなんて…。」


『もう一発、叩いたろうか?お前、自分の娘にどんだけ酷い事してっか分かってんのか?』


唇を噛み、徐々に血が滲んで来てるのが見えた。



「そうやって、"空空" って空の事ばっかり庇うからやろ!!」


『アホらしっ!!話にならん。』


話にならないって言うより…

会話になっていない。



「これでも、お母さんも折れてるんやから光も折れなさい。」

そう言って、晩ご飯の用意を始めた。



『折れてる?何処がだよ?自分勝手にやりたい放題してるがな!!』



オカンと言い、いきなり現れた女と言い

ほんま、訳の分からん奴ばっかり。


だって…言ってる事めちゃくちゃやろ?

普通の人間が、いきなり結婚とか言うか?

言わんやろ。



「折れてるわよ?だって、お母さんだって母親なんやから優しさの一つ位あるわよ。クスクス」


『お前が母親とか言うな。吐き気がする』


もう、ここまで来たら止まらない…

今までの不満が一気に爆発する






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