返信ボタンを押し、文を打つ
《こんばんは。何か用ですか?》
"送信"
これ以外に何て返事したらいいか分からんし…。
家に着き、一直線にリビングへ向かう。
『ただいま〜。てか、オカン!!』
ソファーに座り呑気にテレビを見ているオカンに、少し強めに声をかける。
「あら、お帰り♪」
そう言って、振り返ったオカンはニヤニヤと笑ってて
まだ、何も言ってないのに…
一気に疲れが襲ってきた。
『はぁー…。勝手に人のアドレス教えんなや!!』
「メール来たの?なんて!?」
いい年した、大の大人が…たかがメールの内容で
目を輝かせるなっつーの…。
『内容なんか、どうでもいいねんけど。ごめんって気持ちは一切ない訳?』
「ごめん?良かったじゃない♪逆に感謝して欲しいくらいよ!!」
『あぁ?死んでも感謝なんかしねえし!!迷惑なんだよ。』
テーブルの上にある通販雑誌を思いっきり投げつける。
「何すんのよ!?」
『こっちの台詞じゃ!!イライラすんねん!』
気に入らないと、すぐに嫌そうな顔をするオカン。
そんなオカンの顔を見てたら、余計イライラするから
自分の部屋に戻った。
.

