おれの恋




重い体を起こし、シャワーを浴びる。



蛇口をひねると勢い良くシャワーが出て来て

一瞬にして浴室に湯気が立ち上る。



曇った鏡を手で拭くと、目の前には…

自分の顔が映っているはずやのに


『空…。』


思わず、口から零れた。




"俺は空じゃない"



そんなの当たり前な事なのに

鏡の前にいると、当たり前が当たり前じゃなくなる。



向こう側の俺に笑いかけると

向こう側の俺も笑ってる


『きっもー!!!』


こんな姿、誰かが見てたら

恥晒しもいいとこ。笑



『アカン…変な汗かいてきた…笑』



――………


風呂から上がり、時計を見ると

2時を少し回った所。



『さぁ〜てと…ちょっと寝よ。』







.