おれの恋




大学に行く気になれなくて
自分の部屋に戻った



机の上には、この部屋に相応しくない

小さな袋が置かれたまま。


ほんまやったら、今頃は空が持ってたはずやのに…。




ソファーに腰をかけ、大学の友達にメールを送る


《今日休むから、明日ノート見せて》


"送信"



正直、講義とかどうでもいいんやけど

そう言う訳にも行かんし…。



『はぁー…』


もうこれで、何回目の溜め息やろ…?




ふと立ち上がり、机の上の袋を手に取ると
空の部屋に向かう。



いない事は分かっている



だから、勝手に中に入ったけど…

夜と変わらない光景に、また溜め息が出そうになる…



部屋の真ん中にあるテーブルの上に
袋を置くと、無意識に空のベッドに倒れ込んだ



目を瞑ると、まるで隣に空がいるかの様な…

そんな錯覚に陥る。



『空…』





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