━翌日━
朝、起きてリビングに行くと
空は、もう仕事に行ってていなかった。
(珍しいー。普段、早起きなんてしないのに)
キッチンから顔を出すオカン
「あら!おはよ。」
『なあなあ〜空、ばあちゃん家行くの知ってたん?』
遠回しに聞いても仕方ないし
直球に聞いた。
「うん。あんた知らんかったん?」
『初耳。てか、仕事は?』
「そんな所まで知らないわよ。」
おいおい…知らないって…
元はと言えばオカンが言い出した事やろが…。
「諦めなさい。」
その一言を言い、再びキッチンの中に戻って行った。
『フンッ…何を諦めるんや…。笑』
アホくさい。
てか、俺の頭が悪いのかな?
まじで分かんねえ……。
何とも言えない気持ちに
思わず唇を噛んだら
口の中に鉄の味が広がった。
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