これだ、と思った。 どのタイミングで話し出していいかわからなかったから、 あっちでコズエも待ってることだし・・・ 「それじゃ、私・・・」 そう言ってこの場を立ち去る・・・・・ つもりだった。 ぐんっと視界が揺れたに気がついた時には 強く引っ張られるようにしてコズエから離れるように走り出していた。 えっえっ!!? 横をすり抜けてゆく景色は引っ張られているせいかいつもよりも早く感じた。 見える背中は大きくて、 いつの間にか その後ろ姿に釘付けになっていた。