「中西…それどうしたんだ?」
もう彼は目の前に迫っていた。
目と鼻のさき。
きっと私がびしょ濡れなのに気付いたはず…
「アハハッ!何かさっき空から水が降ってきたみたい…」
って軽く流そうとしたのに、彼は無反応で。
そこは笑ってごまかして欲しかった。
だって…
私だって我慢して明るく振る舞ってるのに・・・
そんな可哀相な子を見るみたいな目で私を見ないでよ…
ずぶ濡れな自分が惨めになるじゃんか・・・
相変わらず彼は私の前に立って何も言葉を発しない。
あなたが出ていかないなら、あたしが出てく。
この場に耐え切れなくなった。
カーテンを外して・・
一気に廊下まで突っ走ろうと思った。
のに…
「・・ゆう、どうしたんだよ…。」
微かな声と暖かいぬくもりは同時に私へと届いた。

