そろそろ私の家も見えてくる。
神様の与えてくれた一世一代のチャンスかもしれないのに・・・
この時間は無情にもあっさりと過ぎ去ってしまう。
「…あの、家ここだから。」
着いてしまった家の玄関先。
彼に視線を向けるとハッとしたようにこちらを振り返った。
そして、焦ったように周りをキョロキョロ見ていた。
「あ,それじゃ,またね。」
"また"なんてあるか分からないのに、
この言葉に私の精一杯の期待を、想いを、込めたつもり。
もっと一歩を踏み出す勇気が自分にあればいいのに、
どこか運命めいたものに期待してしまう。

