心が先か命が先か

ノートいっぱいにデッカク「地球人よイジメを直ちに回避せよ」
「回避方法のプログラムは、君たちの心に埋め込んだ」
と書いたり、「選手宣誓」と題して、ノートいっぱいに、「宣誓、私達、青春一同は、イジメの辛さを知りましたが、イジメをしないでいたずらをすることを、ここに誓います」と、亜々が授業中に書く手紙を亜々と加奈子は休み時間に、よく渡り廊下で二人で読みながら笑い転げていた。
渡り廊下を通りかかる先生達は、元気がいいが笑い声が迷惑だ。と、いって通る先生もいれば、中には、2人の笑顔が可愛くて、先生も元気がでるぞ。といって通る先生や、いつもこの場所に、亜々と加奈子のメンバーがいないと心配になると色々な先生達がこの渡り廊下を通って、職員室にもどっていた。
担任の先生が通ると、「2人同じクラスにして下さい」とそれぞれが言っていた。
あるとき、亜々と加奈子の仲を壊したがる同級生の生徒もいた。
悪口を言われたり、亜々と加奈子が休み時間に合流する渡り廊下を占領されてたり、意味不明にブスとかデブとか言ってくる男子生徒もいた。
小学校にくらべると、通いずらい学校だった。
亜々は、戦うタイプで、加奈子は、耐えるタイプだった。
亜々は、愚痴るより、行動にでるタイプで、加奈子は、行動にでるより、愚痴るタイプだった。
そんな二人は、この、小学校より通いづらい学校で友情は深まり、悩むことと笑うことが、小学校より増えていた。
 2年生になったら、加奈子と同じクラスになるのを、亜々は願っていた。
サクラが綺麗でまだ寒い時期、進級。
2年生のクラスが発表された。
神様は、いなかった。
亜々は1組。
加奈子は7組。
廊下の端と端になって離れ離れになってしまった。
春休みは、加奈子は部活で忙しくて亜々とは全く会っていなかった。
加奈子は、部活で、仲の良い友達もできていてイキイキしていた。
そんな加奈子の様子を耳にしながら、亜々はほっとしていた。
もともと、亜々は一人が好きな珍しいタイプだった。
加奈子に新しい友達も増えた頃、休み時間に、加奈子が呼びにこない日もできた。そんな日は教科書を読んで、休み時間を過ごすのがすきだった。そんなとき、亜々は、小学校時代を、思いだした。
小学校4年生の担任の先生が苦手だった。