好江は身震いする体をしっかりと掴み息を殺していた
気付くと"ざまあみろ"と思っていた感情が哀れみに変わっていた事に気付く
知らず知らずの内に玲子の姿が頭をかすめていたのだ
そして最後の男が果てた
男達は服を投げ捨て女を裸のまま駐車場に放置した
笑いながら立ち去る男達に怒りが立ち込める
『くそったれ…女をなんだと思ってやがる…』
好江は羽織っていたカーディガンを女に近付き掛けた
『可哀相だけど…自業自得だよ…』
好江が呟いた
そしてサイドボールに戻ろうと振り返った瞬間
背後から身の毛がよだつ言葉が好江を襲った
『もう一人いるじゃん!今日は大漁だな』
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