外に出た女は辺りをキョロキョロと見回し早足で自動販売機に駆け寄る 急いで小銭を取り出すが思うように出てこない 好江は卑怯なのは百も承知で後ろから襲おうと決めた 見付からないようそっと背後に回る その時だった 道路脇から数人の男が飛び出してきた 女は声を上げる暇もなく建物の脇にある非常階段に運ばれた 好江はすぐさま木陰に身を隠した 『嘘だろ…何今の…?』 好江は恐る恐る近付き非常階段を覗き込んだ ………