『離してくれ!これはケジメなんだ』 雫が言った 『もう十分だよ…』 好江は優しい表情で雫に言葉を掛けた 『でも…』 『良いから!…雫さん私ね…あの日の夜に玲子と電話したんだ。それでね…私…止めたんだ…でも止めれなかった。だから私にも責任がある…それにあの子、バカだけど人を見る目だけはあってさ…あなたの事…いい人だって…だから…』 『うわぁぁぁん』 雫はその場に泣き崩れた 今まで築き上げてきた冷血の雫が人前で見せる初めての涙だった ………