ふたつの指輪

「瞳衣!」



鋭く背後から掛けられた声。



あたしは心臓を素手でつかまれたように、びくっとなる。





(その声は――)





「魁人くん――」





振り向くと。


あたしを複雑な目でじっと見つめる、ほっそりした姿があった。





いつも微笑みを絶やさず、悠然として王子様然としていたその姿は。



今は傷ついた子どもみたいに寂しげで、ひどく孤独だった。