ふたつの指輪

「でもね、それでもいいって、思ってたの」


「おまえ……」


言葉に詰まる尊さんに、あたしはわざと明るく言った。



「バカだよね、あたし。

ほんと、救いようのないバカ。


……ごめん、むこう向いてて」


尊さんが後ろを向いている間に、あたしはお店の服を脱いで自分の服に着替えた。



「さ、出るぞ」






「ちょちょっと、お客さん!」



あわてて出てきた店長を、尊さんは落ち着いて手で制止した。


「ちょっと別室で……」と言って、あたしを置いて別のドアに入っていく。