「それじゃ……ドア閉めます」
店員さんは、仏頂面であたしに目配せすると、ドアを閉めた。
改めて、部屋を見回す。
ブルーシートみたいな水色一色の、安っぽい小さな部屋。
そこらじゅうにバスタオルが敷きつめてある。
それがいっそう安っぽく、ひどく下品だった。
不意に死ぬほどの不安が押し寄せて。
あたしは鏡に映った自分を呆然とみつめた。
胸元まで素直に伸びたまっすぐの茶色い髪と、自信のなさげな大きい目。
ふっくらした頬が手伝って。
あたしは自分でもひどく幼く見えた。
――こんな場所とこんな服装に、まるっきりそぐわない。
(どうしよう……)
こんなとこに来ちゃって。
店員さんは、仏頂面であたしに目配せすると、ドアを閉めた。
改めて、部屋を見回す。
ブルーシートみたいな水色一色の、安っぽい小さな部屋。
そこらじゅうにバスタオルが敷きつめてある。
それがいっそう安っぽく、ひどく下品だった。
不意に死ぬほどの不安が押し寄せて。
あたしは鏡に映った自分を呆然とみつめた。
胸元まで素直に伸びたまっすぐの茶色い髪と、自信のなさげな大きい目。
ふっくらした頬が手伝って。
あたしは自分でもひどく幼く見えた。
――こんな場所とこんな服装に、まるっきりそぐわない。
(どうしよう……)
こんなとこに来ちゃって。