「ん?なに?」

廊下の奥の

部屋の前で姉に聞かれた

「彼氏いくつ?

結構 歳離れてるよね?」


「25歳だから7つ離れてるね」


「でもイケメンだね~いつから

付き合い出したの?」


「え?!」


渚は言葉に詰まった

話を合わせようって

薫ちゃんが言ってたけど結局

薫ちゃんが俺が言うからって

どうしょ...


「ほら~何してんの~

昼ご飯食べるわよ」


あ~助かった


「ご飯だって!

また後で話すね」


そう言ってアタシは

薫ちゃんの隣へ戻った

リビングのテーブルの上には

母さんが作ってくれた

ちらし寿司と

アタシの好きな唐揚げ


母さんは電話の受話器を取って

「早く帰って来て!」


それだけを言って

受話器を置いた

すると小さな声で薫ちゃんが


『なんか渚のお父さんより

お母さんのほうが
 
怖そうに思えてきた』


母さんの電話の切り方を見て

薫ちゃんは

ビックリしたようだった。


「あ~ある意味では

母さんのほうが怖いかもね」


『ある意味って

どんな意味で?』