ブルーのコ―トに身を包み

波打つ 胸の鼓動

白い雪に 踏み締め

同僚達の 明るい笑顔


何も 知らない

この仲間達が 愛しくて
空に ゛ありがとう ゛と
小さく 呟いてみた


今日は 特別な日

泣いてなんか いられない


幹事の私


「ハイ、頼まれたシュ― クリーム。」


厨房で 働くあなたを

一目、見ようと連いて来た


私の後ろで はにかむ

可愛い 仲間達


「随分、大勢で来たんだね。」


さり気なく 驚いてみせるあなたは


何処か 別人の顔

妖艶な 男の香りがした

何時からだろう

あなたは 風の様に

私の掌中 すり抜け

気が付けば

今は こんなに遠い人


宴、酣(たけなわ)

みんなの笑顔と

マイ.オンステ―ジ

心行く迄 歌い

心行く迄 酔いしれ

夢見心地の私


あなたを迎える

歓声と拍手

手にした 舟盛りが

心なしか 小さく見えた

さよならの思い 歌に託し


温かい

この仲間達の居る

二度と戻れないだろう

この場所に

別れのキスと花束を置いた


去り行く あなたに

「バイ、バイ。」

顔で笑って 心で泣いた
私は 哀しいピエロ