年に一回 巡り来る

我が家の小旅行

行き先など 何処でもいい

家族の思いは たったひとつ

一緒に居られる幸せ

家族の時を過ごす喜び


いつからだろう

夏が来たのも忘れていた
少しずつ始まっていた

砂時計のシャーッと流れ落ちる音

少しずつ 近づいていた
あれは

別れの足音


アルバムの中のあなた

寂しいオーラを放ち

私達の知らない世界へ

旅立とうとしている


旅の思い出 記念撮影

あなたの瞳は笑わない…
こんなに肩が近いのに

私の指先は あなたに届かない


私は 哀しい傍観者

話し掛けることも

見つめ合うことも

笑い合うことも

叶わぬ ただの傍観者