忘れられない 懐かしい味

限りなく大きなガラス窓
ふたりの頬に 晩秋の淡い木漏れ日

果てしなく広がる天井

人々の静かな語らいが、心に染み入る

黒と白の調和が 和の極意を満たす

心地良い店

忘れられない

あの味


美味しかったな あの天ぷら

立ち昇る 糸のように白く細い湯気

「ここの天ぷらは つゆが違う。本物の味や。」

得意気に説明する あなたは

まるで 料理評論家?


風のように 時は流れても

心に残る あの天ぷらの味