「大丈夫か?」 「うん。先生、ありがとう。」 「そうか?もうすぐしたら、着くからな、ガマンできるか?」 先生、どこまでも優しいんだね… この先生の優しさも このサラサラ髪も その優しい声も 言葉も 何もかも 彼女のものなんだよね…… 分かっては、いたんだ… 先生みたいに、カッコよくて、優しい人に 彼女がいない筈がないじゃん。 現実で考えたら 当たり前の事だよ。 なに、あたし… なにを、先生に……期待していたんだろう…… バカだね、あたし…。