あたしは、部屋に戻り、着替えを持ちながら、キッチンにいるお母さんの後ろ姿を少し立ち止まって見ていた。
「なに?」
「えっ?ううん。なんでもない。じゃあ、入ってくるね」
「はい、いってらっしゃい。」
「うん」
そう言ったあと、また横目でお母さんの背中を見ながら、お風呂場に向かった。
お風呂の湯船に浸かりながら
お母さんの事を考えていた…
お母さんの背中、いつの間にか、小さくなっていた…
大丈夫なのかなぁ~
お母さんも、お父さんも……
あたしは一抹の不安を抱えながら、明日、本当に先生と出かけてもいいのか…
そんな事を、考えていた…

