「なに、好きな人でもできたの?」
「えっ!?」そこまで分かるの!?
「あ、その顔、図星でしょう」
「えっ!?あ…うん……」
玉ねぎの皮を剥きながら言った。
「ヤッパリ。なに、お母さんが知ってる人?」
「えっ!?あ…多分……」
「多分?まだ教えてくれないの?」
「えっ!?うん……その……まだ……よく分からないから……ちゃんと、付き合えるようになったら…教えるね……」
なんとなく、ウソをついた。
「そう、楽しみにしているね」
と、お母さんは楽しそうに言った。
ウソは、ついていない……ハズ。
ちゃんと、付き合えるか、どうか、まだ分からない……
相手は、先生だものね…
お母さんに言ったら、きっと反対されるのかな?

