「けどな…先生は…」
先生は、何かを言おうとした…
けど、あたしは…
「あ、いいの!先生、気にしないで…ください。あの、ただ、気持ち、伝えたかっただけだから…
別に、付き合うとか、そういう、先生、困らすような事…あたし…したくないから
返事も、なにもしなくていいし
今までみたいに、笑ってくれれば、それでいいし…
とにかく、何もいらないから…
ただ、気持ち伝えたかっただけだから!
じゃあ、先生、またね!ありがとう!」
あたしは、それだけ一気に話すと
家へと向かった。
後ろから先生が
「藤井!」って呼んでたけど
立ち止まらないまま
振り返らないで
玄関のドアを勢いよく開けて中に入った。

