「沙織」
「お父さん…」
「沙織…余り心配かけるな。」
「ごめんなさい…」
「お父さんも悪かったな…お父さん、また頑張るよから…
沙織は、もう、心配しなくていいんだぞ…自分の事を、大切にしてくれ…
もう、黙って、どこかに行ったりするな…いいな。」
「はい…」
それだけ言う事しかできなかった。
そして、お父さんは、後ろで見守っていてくれた
先生に、「いろいろと、ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした…。お姉さんのご家族にまで、沙織がお世話になってしまって…なんて、お礼を言えばいいのか…本当に、ありがとうございました。」
そう言って、頭を下げた。

