そして
できれば……
「じゃあ、姉貴、俺、藤井を家まで送ったら、そのまま自分の部屋に帰るね」
「分かったわ、また、近いうちに顔、見せに来なさいよ」
「あぁ、分かってるよ」
「沙織ちゃんも、また、会おうね。」
「はい。いろいろと、ご迷惑をおかけしました。」
「いいのようぉ~可愛い妹ができたみたいで、嬉しかったわ」
えっ!?
「姉貴!」
「奈央、余計な事は言うな。」
「あ、ごめんなさい。気にしないで、また、いつでもいらっしゃい。ね、待ってるから。」
「はい、ありがとうございます。お世話になりました。」
「じゃあ、姉貴、お義兄さん、琉美ちゃん。またね、いろいろありがとう。助かったよ」
「またね」
「また、来るんだぞ」
「バイバイ」
「失礼します」
頭を下げて、ドアを閉めた。
ドアを閉める時、みんなの優しい笑顔が、そこに、あったよ。

