護岸の先まで歩いて石段で出来た階段を降りると
左手には森、
右手には海、
正面に岩場があり
浜には朝鮮の文字の入ったペットボトルや海に浮かんでる浮きなどがいっぱい流れ着いて放置されていました。
他に目立つ物はと言えば森から伸びた無数の木の枝、
ヤドカリやカニの死骸や抜け殻など
少し肌寒くなり恐怖を感じた
陽も徐々に落ち始め夕日に照らされた岩場を見て昨夜おばあちゃんの言った言葉を思い出した。
「河童」
今なら全然怖くもないんですが
その頃はまだ子供。
怖くなり帰ろうと後ろを振り向く瞬間に視界の隅に白い旗のような"モノ"が見えた。
頭で白い旗のようなモノを認識した時にはもう振り向いた後で
振り返る勇気もなく無我夢中で走りました
護岸に上り見ないように走っておばあちゃんの家が見える位置までようやく辿り着いたのですが、
護岸でゲームをしていた兄はいませんでした、
誰もいない護岸に更に怖くなり走っていたら
おばあちゃんが護岸に出て来て叫びました
「後ろぉ振り向くなぁ!!連れてかれるぞぉ!!」
方言混じりで"連れてかれる"と言う言葉しか理解出来なかったけど
連れていかれると言う言葉だけで恐怖が込み上がり
泣きじゃくりながらも無我夢中で走ってなんとか無事におばあちゃんの家に帰れました。
その後意味のわからない方言で怒鳴られ、
臭いのキツい山羊汁を食べさせられました。
今日は風呂も歯を磨くのも駄目だと言われ山羊汁の臭いの染み付いたまま吐き気を我慢しながら眠りました。
私が左側にある岩場の浜に降りる所を兄が偶然見ていて母親に伝えた所、
おばあちゃんが塩を持って草履も履かずに走って護岸に出たらしいです
結局おばあちゃんに聞いても河童と答えるだけで何もわかりません
あれ以来あの岩場には近付かないし
山羊汁も食べてません(笑)
1999年
おわり
左手には森、
右手には海、
正面に岩場があり
浜には朝鮮の文字の入ったペットボトルや海に浮かんでる浮きなどがいっぱい流れ着いて放置されていました。
他に目立つ物はと言えば森から伸びた無数の木の枝、
ヤドカリやカニの死骸や抜け殻など
少し肌寒くなり恐怖を感じた
陽も徐々に落ち始め夕日に照らされた岩場を見て昨夜おばあちゃんの言った言葉を思い出した。
「河童」
今なら全然怖くもないんですが
その頃はまだ子供。
怖くなり帰ろうと後ろを振り向く瞬間に視界の隅に白い旗のような"モノ"が見えた。
頭で白い旗のようなモノを認識した時にはもう振り向いた後で
振り返る勇気もなく無我夢中で走りました
護岸に上り見ないように走っておばあちゃんの家が見える位置までようやく辿り着いたのですが、
護岸でゲームをしていた兄はいませんでした、
誰もいない護岸に更に怖くなり走っていたら
おばあちゃんが護岸に出て来て叫びました
「後ろぉ振り向くなぁ!!連れてかれるぞぉ!!」
方言混じりで"連れてかれる"と言う言葉しか理解出来なかったけど
連れていかれると言う言葉だけで恐怖が込み上がり
泣きじゃくりながらも無我夢中で走ってなんとか無事におばあちゃんの家に帰れました。
その後意味のわからない方言で怒鳴られ、
臭いのキツい山羊汁を食べさせられました。
今日は風呂も歯を磨くのも駄目だと言われ山羊汁の臭いの染み付いたまま吐き気を我慢しながら眠りました。
私が左側にある岩場の浜に降りる所を兄が偶然見ていて母親に伝えた所、
おばあちゃんが塩を持って草履も履かずに走って護岸に出たらしいです
結局おばあちゃんに聞いても河童と答えるだけで何もわかりません
あれ以来あの岩場には近付かないし
山羊汁も食べてません(笑)
1999年
おわり

