そんなわけで、中川さん――里香ちゃんの第一印象は「ちっちゃ!」だった。 顔なんかほとんど見てなかったし。 俺たちが初めて話を交わしたのはいつだったかな。 給湯室か――? 弁当の残飯を捨てるために給湯室に入ると、ちょうど中川さんが弁当箱を洗っていた。 ちっちゃい割には弁当箱でかいな…とぼんやり眺めていたのを覚えている。 「あ、もしかしてここ使う?」 視線を感じたのか、中川さんが振り返った。